「青少年育成条例の改正案」と同人誌即売会のピンチ

以下の文章は私がとあるご縁でで知り合う事が出来た漫画家の先生が、東京都の「青少年育成条例の改正案」の意見報告集会に出席された時の様子です。
読むほどに日本文化の崩壊に繋がりかねない恐ろしさを感じます。

mixiの日記として掲載されておられたモノですが、先生にご了解を頂き転載させて頂きました。

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15日、マイミク間の情報で、東京都の「青少年育成条例の改正案」が問題になり、漫画家達に動員がかかってゆうじんという友人と行って来た。
(ややこしい)

意見報告集会は都庁の会議室で定員100名と云う事で30分前に着いたが有に100人を超す人が詰めかけていた。

入り口近くにマイミクのゴロさんがいたので、「来たよ」って挨拶したら、開場になって、そのままの順番で少ない席に座れる事になった。(笑)

定刻になると一般の人も含めた定員の倍以上の人たちが詰めかけていて、立ち見の人のスペースを作る為に一度椅子とテーブルを前に移動させたがとても間に合わず、再度移動して、テーブル間の通路や前列の対面スペースの床にまで座ってもらって、始まった。

意見報告をする側に、代表の藤本由佳里、呉智英、里中満智子、山口貴士、永井豪、竹宮恵子、斉藤なずな(ワシャなずなフアンなのだよ)森川嘉一郎、等の各氏が並んだ。

この問題に対する各氏の発言は、各立場が色濃く表れていて、「創作上の問題」「文化的見地」「法律的問題」「経済的問題」等が述べられた。

その中で、弁護士の山口貴士(コミケのボランティアで誘動員をやって居られる)が、この問題のルーツを語ってくれた。
何の事はない、「外圧」だったのだ。

アメリカ側の要人に、日本の国会議員が呼ばれて、「日本の幼児ポルノを規制しろ」と要請が有り国に働きかけたがたいして効果が上がらず、(政権も変わっちゃったし)東京都に、はたらきかける事になったと云うワケ、(何しろ名だたる出版社は都内に有るし、(我らがオタクの聖地、ビックサイトも都の物だ)
要するにアメリカ側の要請であり、日本側から起きた問題提起ではないが、日本の問題として都条令を素早く改正して望みを果たそう、ってワケ、

「非実在青少年対する規制」なんて、どうも日本の実状に合わない違和感は「外圧」の所為だったのだ。

日本の捕鯨船にぶつかってくる連中と大して変わらんのや、

「大陸棚条約」や「捕鯨禁止」は牛を食わす為の食料市場操作で、動物愛護の仮面をかぶっているのはバレバレなのにまたゾロコレか、

戦後は「小麦市場」の拡張を狙って、NHKの御料理番組までGHQの見張りが着いて、日本中に宣伝カーまわったが、今度は「コミック市場」なのかい。

戦争には「兵器戦」「経済戦」「文化戦」の三種類が有るが、「兵器戦」では主要都市は焼野原になっているのに、原爆を2発も落とされてボロ負け。
「経済戦」はドルショック、とアメリカ国債をわんさと背負わされてボロ負け。

「文化戦」が最後の総仕上げになるのだが、衣、食、住、と九割がたケリがついた所で、想定外のコミック文化発生!(商品である以上経済戦にもつながっている)

「和を持って尊し」とする日本側にアニメを含めたコミック文化の世界的な広がりを「文化戦」を戦っていると云う認識はない様だが、他国がそう思っているとは限らない。
 

数年前、友人のピンチヒッターで、中国の美術学校で漫画を教える事になった。

「なんでこんな事になっているのか?」と中国側の事情を聞いて見ると、これ以上日本の漫画に浸蝕されたら、イデオロギーにまで影響を与えかねない危機になるので、防衛のため、自国でのアニメ、漫画の制作者を養成が急務となり、北京の国立大学にアニメ制作を前提にした「漫動科」を設立した。

それっ国立に続け!てんで、各地の美術学校でも「漫動科」を作ったが、先生の年配に当たる人は日本の漫画を読んだ事もない様な有様だが、生徒の年代はドップリ読んでいて漫画家志望の熱気もかなりな迫力!
しかし、生徒は居ても先生が不足、まわり回ってこっちにお鉢がまわって来たと云う訳で自国の文化を防衛する為に、他国人を雇わなきゃならないという切ない事情だった。

集会で、かって世界を席巻していたアメリカンコミックが規制に依って衰退し、韓国でも規制に因って「日本の漫画に30年おくれた」(永井豪さん)と云う韓国側の発言が有り(すでに規制→衰退の裏付けは取れているのネ)
図らずもこの問題の文化戦としての側面が露呈していた。

アメリカ側は、「児童ポルノ禁止」と云うモラルとしては誰も逆らえない様な名目で文化戦(商品である以経済戦でもあるが)に勝つ作戦に出た訳で実に巧妙である。

父権が低下し、コマーシャルでは犬にまでなってしまった日本に対し、「児童ポルノ規制」と云うメーキャップで母性愛に訴える訳だから、この作戦の成功率はかなり高いと思える。
(オレオレ詐欺系ネ)

余談だけど、父権の低下をもくろんだアメリカ漫画「ブロンディ」が最初に連載されたのは「朝日新聞」でキリスト教徒の長谷川町子がその跡を継いだ。

(キリスト教が国教のアメリカに宗教的に親米なのに、軍国漫画「のらくろ」の作者田河水泡の弟子とは何たる皮肉)マスオさんのDNAはアメリカの戦後日本の占領政策なのね~。

ゲストの呉智英さん(漫画評論もしているが、論語セミナーの主催者でもある)が、この問題を文化面で取り上げ、美意識がモラルとの整合性を持つとは限らない事を井原西鶴の作品「好色一代男」を例に語られていた。

いかに古典的文化遺産とはいえ、6歳の少年が、大人の女性を脅かしてエッチするなんてのは、改正条令では完全にアウトなワケ。


先日、ショタ系の同人誌即売会で売り子を手伝っていたら、お隣のブースで「修道士ペドフェチ」と云う方が、「日本のBL古典」を売っていて、名刺代わりに売り物の作品集をくれた。

その中で、これまたアウト物の極め付き古典文化遺産「弘児聖教秘伝」ってのがあった。

この作者は源信(942~1017別名「恵心僧都」と呼ばれるどえらい高僧)だと伝えられていて、真偽の程は不明なれど、写本(14世紀頃の物)は比叡山延暦寺の「門外不出の機密文書」なっていたが 昭和になって、天台宗の僧侶で小説家かつ国会議員でもあった今東光(1898~1977)が延暦寺での修業時代に偶然「弘児聖教秘伝」を見つけ再筆写したのを下敷きに「稚児」と云う耽美小説を発表(昭和21年)したと紹介文あり、その内容たるや、ぶっ飛びもの!!

女色を禁じられている坊さんが、稚児を代用品にする際、大人の男性器を受け入れられる様にする為に肛門を大きくする術や行為のマナーが書いてあったりする。
(「好色一代男」どころか「レイプマン」も真っ青!!)

おかげで、降りるべきバス停を乗り過ごしてしまった。(苦笑)

さて、本論のテーマである「同人誌即売会のピンチ」に入ろう、

集会で一番圧巻に感じたのは森川嘉一郎さんの同人誌界に通低した意見表明だった。

氏は文化庁に知恵を貸している様な存在であるが、スクリーン(写真1、2、3、参照)を使ってビジュアル問題をビジュアルで語るなんてのはさすがで、現在の漫画界が、どう云う構造になっているかを説明し、日本のマンガ文化が「底辺の広さ」で成り立っている事実を 解説し、その底辺の広さが「同人誌即売会」に有る事を実に判りやすく話して下さった。(ありがとうッ!!)

また、文化賞が主催するメディア文化賞の各受賞者がかって描いたエロ漫画をスクリーン上で具体的に見せて、児童ポルノ規制派と反対派と云う単純な二元論ではかたずけられる様な事ではないと云う実状を見事な説得力で表現された。

同人誌即売会がピンチなのに米沢さんがこの場に居ない事を悔しく、切なく、淋しく思っていたが、森川さんが見事にその代役を果たしてくれた様に思えて、嬉しかった!(もう、泣きそう、)

先年、コミケが日本文化として、ベネチュアに招聘された事があり、凱旋イベントとして、「24時間コミケ」をやった。(眠かった~)

ベネチュアの映画祭は報道されよく知られる所であるが、その実は映画だけに限らず、各国の文化を紹介する催しで各国の建築なども文化として紹介されるのだが現在、日本の建築文化は紹介に値する独自性を失いつつ有り、コミケはその穴を埋めるような格好で日本の独自の文化として選ばれ、建築館で展示されたと聞く。

スタートから30年余を擁して、コミケ(同人に即売会)は日本文化の顔として、国際舞台に紹介されるまでに至ったが、都の「青少年育成条令」が改悪されると、都下にあるビックサイトの同人誌即売会開催は勿論の事都下のあらゆる同人誌即売会は打撃を受ける事になる。

同人誌即売会の開会時と閉会時に、売り子も買い子もボランティアも一斉に拍手する時の様に、一致団結して事に当たる必要が 有ると思う。

つづく

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